太平洋フェリー「きたかみ」の客室は、C寝台、B寝台、エコノミーシングル、1等(クロスツイン、フォース)、特等の5クラス。
ここではエコノミーシングルを紹介します。
名前からするとB寝台やC寝台より安っぽく感じますが、エコノミーシングルはB寝台の上位クラスとなる部屋で、「いしかり」「きそ」のS寝台クラスに相当します。
「いしかり」「きそ」では扉なし、テレビ付きの1段ベッドのB寝台的な内容でしたが、「きたかみ」ではより個室らしく進化しています。
バリアフリーにも対応。 スライド式ドアは、内側からも外側からも施錠ができる仕様なので、中に荷物を置いていても、安心して船内を移動できます。
ただし、鍵は電子錠ではない旧タイプ。
ベッドと反対側の壁に小さなテーブルがありますが、椅子はありません。
壁が薄いのはこのクラスでは仕方ありません。
足元に壁掛けテレビ。
テレビの裏に電源コンセントの空きが1つありました。
頭側の壁には、テレビの音声が鳴るスピーカーとB寝台やC寝台と同じ電源コンセント付き照明。
反対側の壁には、フックとのびのびハンガー、 その下に部屋の照明スイッチがあります。
奥行きが狭く小さなテーブルの壁には鏡と電源コンセントが2つ。
合計で、室内の電源コンセントの空き数は4つもあり充実しています。
下の写真は同じ造りのドライバーズルームのもので、部屋着が写っていますが、エコノミーシングルにはないので乗船の際はお忘れのないように。
個別空調はなく、天井にたよりない換気口があるのみ。
ドアの上下に隙間はないので、ドアを閉めると暑いときの温度調整が難しいそう。
「さんふらわあふらの」「さんふらわあさっぽろ」の同クラスの「コンフォート」よりは広く充実した内容ですが、テーブルが小さく、椅子なし、電子錠ではないので、新日本海フェリーの「すずらん」「すいせん」以上、「らべんだあ」「しらかば」未満といったところ。
一般的には、ランクが上の客室ほど船の上層階に配置されますが、「きたかみ」では、B寝台とC寝台が上層階、エコノミーシングルが下層階にあるのは不思議なところ。