フェリーらいらっくは、舞鶴~小樽間を航路としていた新日本海フェリー株式会社のフェリーで、同社で旅客設備に力が入れられるようになった第1船でもあります。
 
船内には、客室の他にレストラン、グリル、テイクアウトコーナー、ラウンジ、プロムナード、リスニングルーム、宴会場、スポーツデッキ、プール、スポーツルーム、麻雀ルーム、TVコーナー、大浴場等、様々な設備がありました。後に就航した「フェリーらべんだあ」「ニューあかしあ」の3隻体制になってからは、豪華な他の2隻と比べると見劣りするため、乗船日がこの船だと、ハズレくじを引いてしまったような気分になりました。(2002年乗船)
フェリーの浴室といえば、海が見える展望風呂が今は定番ですが、この船が造られた頃は、下層階の揺れが少ない中央に配置されていました。共同浴場のような雰囲気がありました。

案内所 レストラン 浴室
プロムナードに置かれたソファは、幅広でどっしりと腰掛けられるものが使われていました。右側に見えるのはテイクアウトコーナーです。
ラウンジは、やたらめったら広く、「フェリーらべんだあ」や「ニューあかしあ」よりも広いものでした。奥のステージの手前にはダンスフロアもありました。船首の展望室は、フォワードサロンではなく、リスニングルームの名が付いていました。ヘッドホンで好みの音楽が聴けるようになっていたそうです。

プロムナード ラウンジ リスニングルーム
客室は、スイートルーム、特等室(洋室、和室)、1等室(洋室、和洋室、和室)、2等室(寝台、和室)の4クラス。新日本海フェリー株式会社で、スイートルームにプライベートテラスが設けられたのはこのフェリーが最初でした。
船尾の外部甲板には、当時の豪華フェリーにはつきものだったプールもありました。

2等和室 2等寝台 1等洋室
特等洋室 ミーティングルーム プール
全長192.50m
全幅27.0m
総トン数18,268t
旅客定員788名
車両積載台数乗用車55台、トラック186台
造船所石川島播磨重工業相生工場
フェリーらいらっく諸元
  • 船の全体写真は、乗船した際に船内に掲示されていた就航時の写真です。
  • 「フェリーらいらっく」は、2004年1月に引退しました。その後はフィリピンで旅客フェリー「Princess of the Stars」として活躍していましたが、2006年8月に台風被害により転覆、船の人生を終えました。(2011年追記)