知床連山の一つ、硫黄山は標高が1,562mある山で、摩周湖のある弟子屈町にも観光名所となっている同名の山があることから知床硫黄山とも呼ばれています。
近くの羅臼岳を登ったときに頂上から知床岬方向に見えたのがこの山で、さらに岬側にあるこの山に登るとどんな景色が望めるのだろうか、そう思ったのがこの山を登るきっかけでした。
知床五湖から見る知床連山。一番左の山が知床硫黄山。
近くの羅臼岳を登ったときに頂上から知床岬方向に見えたのがこの山で、さらに岬側にあるこの山に登るとどんな景色が望めるのだろうか、そう思ったのがこの山を登るきっかけでした。
知床五湖から見る知床連山。一番左の山が知床硫黄山。
明け方、ウトロにある旅人宿を朝食抜きで出発。知床横断道路を逸れてカムイワッカ湯の滝へ続く林道へ。
登山口は、カムイワッカ湯の滝の入口を過ぎて数百メートルほど行った先にあります。
登山者名簿に記入して入山。
下山時に確認するとこの日の登山者は私だけでした。
登山口は、カムイワッカ湯の滝の入口を過ぎて数百メートルほど行った先にあります。
登山者名簿に記入して入山。
下山時に確認するとこの日の登山者は私だけでした。
30分ほど歩くと硫黄採掘地跡に到達。
(採掘1)
知床硫黄山は現在も活動が続いている山で、過去には幾度も噴火しており、特に昭和10年から11年の活動では約20万トンもの大量の硫黄が噴出し、カムイワッカ川が硫黄で埋まったそうです。一時期、その硫黄を利用しようと硫黄採掘業が栄えました。
眼下には谷を流れるカムイワッカ川が。
川の途中から温泉が湧き出しているカムイワッカ湯の滝には、滝壺で湯浴みをしにたくさんの観光客がやってきます。
採掘地跡を過ぎ、岩や地肌が剥き出しになった斜面を進むと新噴火口。
現在でも地面のあちこちから噴気が出ていて、噴気口周辺では結晶となった硫黄をみることができます。
ふと地面をみると糞が。登山中に我慢できなくなった登山者がしたもの…ではなくヒグマの糞。
付近はアリの巣があり、そのアリをヒグマが食べにくるそうです。
湯気は出てはいないもののこの色と固さは排泄されてからそれほど時間は経ってない模様。
時代劇の「(布団が)まだ温かい…..近くにいるぞ!」のまさにあれ。
ということは近くにいるというわけで…気持ち熊よけ鈴の音が大きく鳴るように歩きます。
霧が見通しが悪く、岩にペンキで塗られた目印を辿って歩きます。
新噴火口を抜けるとハイマツ帯に。
ふと地面をみると糞が。登山中に我慢できなくなった登山者がしたもの…ではなくヒグマの糞。
付近はアリの巣があり、そのアリをヒグマが食べにくるそうです。
湯気は出てはいないもののこの色と固さは排泄されてからそれほど時間は経ってない模様。
時代劇の「(布団が)まだ温かい…..近くにいるぞ!」のまさにあれ。
ということは近くにいるというわけで…気持ち熊よけ鈴の音が大きく鳴るように歩きます。
霧が見通しが悪く、岩にペンキで塗られた目印を辿って歩きます。
新噴火口を抜けるとハイマツ帯に。
しばらく進むと、少し離れた谷のほうから、藪をかきわけ進む音が聞こえてきました。
人が歩くようなゆっくりとしたペース…ですがそちらには登山道はありません。
きっと人間の気配を感じたヒグマのほうが避けてくれたのでしょう。
ハイマツ帯を抜け、谷に降りると硫黄川が登山道となります。
川ではあるものの水はなく、岩がゴロゴロした涸れ沢を登っていきます。
やがて雪渓に。
羅臼岳のような登山客の多い山のように踏み跡を辿って進むわけにもいかず、クレバスに気をつけながらトレッキングポールを頼りに慎重に登ります。
雪渓が終わると次はガレ場。
締まった地面と違って歩きにくい。
ふと見上げるとガスが晴れて青空が。
高度が上がるにつれて傾斜が急に。
足場は悪く、地面を踏みしめるたびに岩がゴロゴロと下に転がり落ちていきます。
一人で登るからいいものの、他にも登山者がいるのだとかなり危険な状況。
上からの落石に注意しながら慎重に登ると山頂に到着。
足場は悪く、地面を踏みしめるたびに岩がゴロゴロと下に転がり落ちていきます。
一人で登るからいいものの、他にも登山者がいるのだとかなり危険な状況。
上からの落石に注意しながら慎重に登ると山頂に到着。
天候不良のため、しばらく待つも山頂からの景色は見ることができませんでした。(2003年登頂、登り:4時間、下り:2時間30分)