大分県別府市にある別府三大秘湯の1つ。明礬温泉から国道を外れて約1kmのダート路を走ったところに入口があります。ダート路といっても地面は堅く締まっているので、ふつうの車やオンロードバイクでも問題なく行けると思います。入口の車止めから数分ほど簡単な沢登りをすると見えてくる湯気の出ているところが鍋山の湯です。
拓けたところに岩組みの浴槽が2つあり、開放感は抜群。遠くの別府湾まで遮るものはなく、湾を見渡しながら湯に浸かることができます。湯は半透明で強い硫黄臭があります。源泉の温度は高く、浴槽の湯温が高い場合は、山水だと思います、浴槽まで引かれている黒いホースから出る水で調整して入ります。
少し登ったところには、小さめの浴槽が2つあり、こちらは泥湯となっています。主浴槽からは見えない位置にあるため、あることを知らないと見逃してしまうかもしれません。脱衣所はありませんので、女性が入るのは難しいと思います。
2000年秋に訪れたところ、以前はなかった「蒸し器」が設けられていました(写真6)。地表から吹き出してくる蒸気を利用したもので、温泉卵や肉まん、焼売、蒸しパン!?などいろいろ作れそうです。昼ご飯を持って行って、温泉に入ったあとは昼食、そして昼寝なんて最高の贅沢ですね。(2000年追記)
2010年9月に、この温泉の近くで若い女性が殺害される事件が発生しました。観光ガイドブック等に多々掲載されていることから、興味を持たれる方も多いと思いますが、この温泉の近くに民家や施設はないので、周辺に人はいません。何かあっても助けを求めることともできない所です。良い点ばかりが記載されているガイドブックには、そういったことは記載されていません。危険な所であるということを理解した上で行って下さい。行くのを諦めるというのも無難な選択だと思います。(2011年追記)