土倉鉱山跡(滋賀県)

滋賀県長浜市(旧・伊香郡木之本町)の山奥にある鉱山跡。明治40年に発見された鉱山で銅を採掘していましたが、海外との競争に勝てず、昭和40年に閉山しました。現在は選鉱場跡のみが残っています。
コンクリート製の柱が立ち並ぶ姿はどこかの国の古代遺跡…神殿のよう。他の鉱山跡のような重い歴史の空気が感じられず、廃墟に来たという気がしません。それもあってか、地元ではこの場所を使って演劇やコンサートを開催したりしているそうです。(2005年訪問)

天橋立(あまのはしだて)(京都府)

京都府宮津市にある日本三景の一つ。川から流れ出した砂と海から寄せられた砂によって作られた砂嘴の上に松が茂った地形です。写真手前の文殊側からの眺めは空に舞い上がる龍のように見えることから飛龍観と呼ばれています。石の台の上で股を開き頭を深く下げている(股のぞき)と、頭に血が上ってきて目が廻るようになり、さらに幻想的に見えるかも。
展望台へは有料のリフトかケーブルカーを使って登るのですが、周辺の駐車場や土産物屋さんにはそれらの割引券が置かれています。ラッキー!と思ったら\850が\50引きの\800になるだけ…..って「割引」の「割」にも達してないじゃありませんか。もう少し頑張っていただけると。(2003年訪問)

浦嶋神社(宇良神社)(京都府)

京都府与謝郡伊根町にある神社。「浦嶋」の名からピンときた人もいると思いますが、昔話では誰もが知っている浦島太郎が祀られている神社です。隣接する宝物資料館(\400)にはあの玉手箱や竜宮絵巻物等が保管されていたりします。
舟屋で有名なここ伊根町は観光アピールに熱心のようで、町の観光協会では浦嶋太郎の弟(次男)や弟(三男)の屋敷跡といったかなりマイナーな観光スポットを紹介した手書きイラストマップ(無料)を作成・配布しています。バイクを降りて地図を片手に散策してみるのもおもしろそうです。神社の近くの浦嶋公園では地元産のそば粉を使った手打ち蕎麦も食べられます。(2003年訪問)

江崎灯台(兵庫県)

兵庫県の淡路島の北端部にある江崎灯台は1871年に建てられた灯台で、石造りの灯台としては日本で3番目に古いものです。灯台は海沿いの県道31号線から長い石の階段を登ったところにあり、そこからは明石大橋を一望することができます。
淡路島の北部といえば1995年に発生した阪神大震災の震源となった地。ここも大きな被害を受け、地震による野島断層の出現によって、灯台まで一直線に続いていたこの階段は途中で1.3mほど大きくずれてしまいました。地震後、灯台部は修復されましたが、この階段の「ずれ」は地震を後世に伝えるものとして、修復されずにそのまま残されています。断層の規模は近くの野島断層保存館(有料)とは比較にはならないほど小さいものですが、訪れる人は少なく、そしてこれを紹介する案内板さえも人目につかないところにあるという、そのマイナーさが気に入っています。(2001年訪問、2003年、2004年再訪)

淡路サンセットライン(兵庫県)

兵庫県の淡路島の西海岸沿いを走る県道31号線は淡路サンセットラインとも呼ばれ、瀬戸内海に沈んでいく夕日がきれいに見えることで有名です。
以前は途中に追い越しが可能な箇所がいくつもありましたが、いつの間にか全区間イエローラインになってしまい、自分のペースで走れなくなってしまったのはちょっと残念ですが、超のんびりペースで走るのもいいかな、そんな気にさせてくれる道路です。
この道を夕暮れ時に走っていると、ルパン三世愛のテーマ(エンディング)が頭の中で流れてくるのは私だけでしょうか。気分は峰不二子 !?(2003年訪問)

弥留気地蔵(鳥取県)

鳥取県鳥取市(旧・八頭郡佐治村)にあるお地蔵さん。弥留気と書いて「やるき」と読み、文字通りこのお地蔵さんに参拝に来ると「やる気」になるそうです。岡山県と鳥取県の県境の山奥にあり、近くには特に観光名所もなく、参らなくてもここに来ようとする時点で既に「やる気」があると言えるような気が。
このお地蔵さんは村に住む「やる気おじさん」が昭和52年に作られたそうで、近くに建つ売店には「やる気系」のおみくじや絵馬、お守り等が並んでいます。(2002年訪問)

軍艦島(長崎県)

長崎県長崎市(旧・西彼杵郡高島町)にある端島は、周囲はコンクリートの岸壁で囲われていて、波を立てて進む軍艦のように見えることから「軍艦島」とも呼ばれています。かつては三菱鉱業の海底炭坑として栄えた島で、最盛期には5000人以上もの人が住んでおり、それだけの人が居住できるように、長さ480m×幅160mメートルの小さな島には数十メートルの高さのアパートが建ち並び、学校や商店街、映画館までも建てられていました。そんな産業都市もエネルギー改革に伴い1974年に閉山、現在は無人の島となっています。(1994年、2003年再訪)
2001年に地元高島町に所有権が譲渡され、2005年の高島町の市町村合併に伴い、長崎市に所有権が移りました。長崎市では観光資源として生かそうと、上陸に関する条例および端島の見学通路を整備し、この通路に限って、観光客が上陸し、見学することができるようになりました。現在は地元の海運会社が上陸ツアーを企画しています。ただし、天候条件が悪いときには上陸できず、海から眺めるだけのツアーに変更されるので注意。(2011年追記)

日本一長い名前の駅(熊本県)

熊本県阿蘇郡南阿蘇村にある南阿蘇鉄道高森線の無人駅。1992年4月に開業したこの駅の名前は「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅(みなみあそみずのうまれるさとはくすいこうげんえき)」。かな表記では、茨城県の鹿島臨海鉄道大洗鹿島線「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅」と同じ数ですが、正式名称にするとこちらの駅のほうが一文字多いことから、日本一長いの名前の駅となっています。一時期、「ルイス・C.ティファニー庭園美術館」が最長となっていましたが、美術館が閉鎖し駅名が改称されたため、再びこの駅が日本一となっています。
こんな長い駅名、電車の車掌さんは、車内放送の案内で大変なのではないかと思って、電車に乗った人に聞いてみると、「白水高原駅」と略して案内しているのだとか。(2008年訪問)

鬼の洗濯岩(宮崎県)

宮崎県日南市付近の海岸沿いの道路を走っていると、アスファルト再舗装前の道路のような波状岩が所々で見られます。「鬼の洗濯岩」と呼ばれるこの奇岩は砂岩と泥岩からなる堆積岩が波の浸食を受けてできたもので、国の天然記念物にも指定されています。洗濯岩とはおもしろい名前をつけたものです。昔話によく登場する悪役の鬼がこっそり洗濯している姿を想像してみるとおもしろいです。(1994年訪問、2003年再訪)

開聞岳一周道路のトンネル(鹿児島県)

鹿児島県指宿市(旧・揖宿郡開聞町)の開聞岳を1周する道路の一部はトンネルになっています。長さ数百メートルのトンネルの中は人工の明かりはなく真っ暗。一応、天井部に一定間隔で採光用の穴が空けられているのですが、これがかえって逆効果で、暗闇に目が慣れてきたかと思ったら穴から差し込む光が目を直撃して暗順応がリセットされてしまい、再び目の前は真っ暗になってしまい、トンネルを出るまではこれが繰り返されるという恐怖のトンネル。(笑)
写真はトンネルの合間の天井のない所で撮ったものでアーチ型の骨組みだけがあります。道路、側壁ともコンクリート製で道路幅は狭く、自動車とバイクが徐行して何とかすれ違えるくらい。車では通りたくない道路です。(1994年訪問)

このトンネル、廃墟のような雰囲気があるので、ひょっとしたら戦時中に何かに使われていた施設の一部かもしれない、そう思って開聞町の役場に問い合わせてみましたが、残念(?)ながら、昭和30年代に作られた普通の構造物でした。それにしてもこの雰囲気はなかなか良いです。バイクのエンジンを停めて、南国らしい強い日差しの下、蝉の声を聞きながらぼーっとしていると、この場所だけ建設時から時間が止まっているのでは?そんな気になります。(2003年再訪)

佐多岬(鹿児島県)

鹿児島県肝属郡南大隅町(旧・佐多町)にある本土最南端の岬。岬へ向かう有料道路「佐多岬ロードパークウェイ」の入口辺りからは亜熱帯樹林が広がり、南の国にいるような気分になります。終点の駐車場にバイクを停めて15分ほど歩くと展望台に到着。展望台からは佐多岬はもちろん、天気の良い日には対岸の開聞岳も望むことができます。
駐車場横のゲートから先へ進むには「施設利用料」として100円の追加料金が必要で、学生時代、貧乏ツーリングの途中にここまで来た私はこの100円を支払うことを躊躇って駐車場まで来て引き返したのでした。あれから年月が経ち、今は社会人。私もリッチになったものだ。(笑)(1994年訪問、2003年再訪)
現在は、佐多岬ロードパークウェイは無料化されています。また、佐多岬先端へ行くには「佐多岬展望公園」の入園料が別途必要となっています。(2011年追記)