「いしかり(3代目)」は、「いしかり(2代目)」の代替船として2011年に就航した、名古屋~仙台~苫小牧間を航路とする太平洋フェリー株式会社のフェリーです。昨今では他社のフェリーでも見られるようになりましたが、毎日、夜のラウンジショーや昼のピアノ演奏イベントを開催する等の旅客サービスを続けているのがこの会社のフェリーの特徴で、年配の団体ツアー客で賑わっている光景をよく見かけます。
船の基本設計は「きそ(2代目)」と同じで、居住区の部分を全面変更した準同型船になります。より防振製の高いエンジンになり快適性を向上、船内は「エーゲ海の輝き」をコンセプトとした、青と白を基調としたデザインで明るく、広さを感じさせます。
先代いしかりと比較すると、客室層最上階にあったラウンジが、現行いしかりでは中層階に配置されているため、その分パブリックスペース全体が狭くなっています。また、バーや宴会場、外部甲板のオープンスカイホールは廃止され、ミニシアターがラウンジに統廃合されています。
「きそ」と比べても、1等室(インサイド)区画の吹き抜け廃止、3面シーサイドビューのレストランの右舷側への移動等、合理化を進めたことを感じます。新しい「いしかり」か、船体は古いものの設備がより豪華な「きそ」のどちらに乗船するか悩むところ。
全長 | 199.9 |
全幅 | 27.0 |
総トン数 | 15,762t |
旅客定員 | 777 |
車両積載台数 | 乗用車47台、トラック189台 |
造船所 | 三菱重工業下関造船所 |