「フェリーきょうと」は2021年12月、「フェリーふくおか」は2022年4月に、「フェリーきょうとII」及び「フェリーふくおかII」の代替船として就航した大阪南港(大阪府)~新門司港(福岡県)を航路とする名門大洋フェリー株式会社のフェリーで、両船は姉妹船(同型船)になります。

フェリーきょうと、ふくおか50

既存船から大型化しているのが何よりの特徴で、旅客面では、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、建造中に客室の大幅な設計変更が行われ、カーペット敷きの大部屋が廃止されるとともに、船内全区画に内装の抗ウイルス・抗菌加工を施すとともに、抗菌・抗ウイルスエアコンフィルターが設置されています。

また、客室数を増加させ、洋室(2~4名定員)へのトイレ・シャワーの新設や、バリアフリーに配慮した「コンフォート」の新設、女性や子供連れ家族向けにパウダールームや授乳室、キッズルームが設置されています。車両甲板では、エントランスホールと同じフロアに乗用車専用のスペースを設けて利便性を向上。

物流面では車輛搭載能力を強化するとともに、二層同時荷役方式を採用し、荷役の効率化。トラックドライバー向けのドライバーズルームは個室化され専用サロンが設けられています。

環境面では、ハイブリッド型アジマス推進加勢方式、空気潤滑システム等の採用で省エネルギー化。省エネによる CO2 低減に加え、ハイブリッド型排気ガス浄化装置(スクラバー)を設置することで大気中に放出する SOx(硫黄酸化物)を低減し、環境負荷を低減しています。

客室フロアの動線が良くなく、どこへ行くにも一旦エントランスホールのある中央区画まで行かないといけないのが残念なところ。従来船よりも船体が大型化されているため余計にそう感じます。

「フェリーきょうと」「フェリーふくおか」の船内の様子は、以下のページで詳しく紹介しています。
 ・フェリーきょうと、ふくおか(ファーストS)
 ・フェリーきょうと、ふくおか(コンフォート)
 ・フェリーきょうと、ふくおか(ツーリスト)
 ・フェリーきょうと、ふくおか(レストラン等)
 ・フェリーきょうと、ふくおか(浴室等)
 ・フェリーきょうと、ふくおか(パブリックスペース1)
 ・フェリーきょうと、ふくおか(パブリックスペース2)

全長195.0m
全幅27.8m
総トン数15,025t
旅客定員715名
車両積載台数乗用車148台又はトラック162台
造船所三菱重工業下関造船所
フェリーきょうと、フェリーふくおか要目