太平洋フェリー「きたかみ」の客室は、C寝台、B寝台、エコノミークラス、1等(クロスツイン、フォース)、特等の5クラス。
ここではB寝台とC寝台を紹介します。
最近のフェリーの傾向ですが、「きたかみ」でも大部屋が廃止されており、C寝台が最低ランクかつ最安の部屋になります。
同社「いしかり(3代目)」や「きそ(2代目)」の大部屋と同じ料金なので、苫小牧~仙台間の利用であれば、「きたかみ」のほうがお得になります。
こちらはC寝台の区画。両側に2段ベッドが並びます。
階段の両脇に上下2段のベッド。
上段へは梯子ではなく、階段を使って上がります。
同社「いしかり」や「きそ」では、上下段の入口が別になっているセパレート式の2段ベッドでしたが、新しい「きたかみ」では退化し、上下段とも同じ入口になっています。 別になっているほうが、他の客と顔を合わせる機会が少なくて良いのですが…。
ベッド間の通路兼階段の幅は狭いです。
狭く感じた商船三井フェリーの「さんふらわあふらの」や「さんふらわあさっぽろ」よりもさらに狭く、体を少し斜めに向けないと通れません…大部屋を廃止して全個室化した歪みがここに出ているよう。
下段ベッドの足元には「いしかり」や「きそ」になかった靴を入れるスペースがありました。 ベッドに入るときは靴を入れないと上段の通行の妨げになるということでしょう。
下段ベッドの様子。 下段ベッドは奥に頭が、上段ベッドは手前に頭がくるような造りになっています。
マットレス敷きのベッドには、枕とキルケットが備わります。
足元に荷物が置けるスペースがあるのは、他フェリー会社含め、従来船から進化しているところ。
奥側の壁には、物が掛けられるフックが2つあります。
備え付けのハンガーは初見。
こんなふうに、びよーんと伸びます。 バスタオル等の大きなタオルを干すのにも使えますね。
手前側の壁にもタオル掛けが付いています。
奥には換気口が。ベッド内に熱がこもらないようになっている…はず。
手前側の壁、足元側には照明が付いています。
写真はエコノミーシングルのものですが、B寝台、C寝台でも同じものが使われています。
コンセントが1つ付いているので、ベッドスペースでスマホの充電等も可能。
B寝台は、C寝台とほぼ同じ造りをしていますが、値段以外に2点異なる点があります。
一つ目は、B寝台はカーテンがロールカーテンとなっていること。
5つ戻った画像(上から4枚目)を見ると、C寝台では横引きカーテンになっているのがわかります。
暖かい空気は上に行くので、ベッド内の温度調整には、横引きカーテンのほうがいいかもしれません。
二つ目は、B寝台には小さな棚と鏡が付いていること。
この2点のみの差なので、B寝台にするか、C寝台にするか悩むなら運賃が2000円ほど安いC寝台のほうをおすすめします。 ただし、部屋数が少ないので、この部屋を狙う場合は早めに予約した方がよいでしょう。
設備面の違いではありませんが、B寝台には女性専用区画の設定があります。 区画入口にカードキーで解錠しないと中に入れないようになっているので、男女共用のC寝台よりも幾分安心感があると思います。
パブリックスペースに、スーパー銭湯等によくある暗証番号設定式の貴重品ロッカーがあるので、乗船中必要なもの以外はそちらに預けておくと良いでしょう。