JR北海道と日高本線沿線の7つの町(むかわ町、日高町、平取町、新冠町、新ひだか町、浦河町、様似町)は、23日、同線鵡川駅から様似駅までに区間(116キロメートル)を2021年4月1日に廃止し、路線バスに転換することについて最終合意しました。

署名した覚書には、同区間の廃止のほか、廃止後18年間の路線バスの運行費20億円、駅周辺の整備などの地域振興費5億円の約25億円の支援金をJR北海道が支出することも含まれているとのことです。

同区間は、2015年1月の高波による土砂流出の被害を受け、不通区間となり代行バスの運行が続いており、鵡川駅~様似駅間の営業収益は、災害発生前の2014年時点で1,100百万円の赤字。不通となってからは2~4割赤字が抑えられている状況でした。

(Photo:Yamamoto)

〔追記〕
JR北海道は10月27日、日高本線の鵡川駅~様似駅間の鉄道事業廃止届出書を国土交通省に提出したことを公表しました。届出書では2021年11月1日を廃止予定日としていますが、繰上の実施が認められれば4月1日廃止となるとのことです。

JR北海道プレスリリース

〔追記2〕
2020年12月8日に北海道運輸局による鉄道事業法第28条の2第2項の規定に基づく「鉄道事業の廃止届に係る公衆の利便の確保に関する意見の聴取」が行われ、廃止を2021年4月1日とする繰り上げが認められました。