※「らべんだあ」と「あざれあ」は姉妹船(同型船)であるため、客室や船内設備は同じです。ここでは主に「らべんだあ」の画像を使って紹介しています。

新日本海フェリー「らべんだあ」「あざれあ」の客室は、個室のスイート、デラックスA、ステートAと半個室のツーリストS、相部屋のツーリストA、Cの5クラスあります。ここではツーリストA、Cを紹介します。

昔は、雑魚寝形式で寝るタイプの2等和室が多くを占めていましたが、「らべんだあ」「あざれあ」では廃止されており、上下段の入口が異なるセパレート式の2段ベッドタイプのツーリストAとツーリストCが最安クラスの客室となっています。

ツーリストAとツーリストCは、ツーリストCの備品が毛布であるのに対し、ツーリストAではキルケットとなっているだけの違い。ほぼ同じと言ってよい内容です。それでいて運賃に2,400円~3,500円(閑散期~繁忙期)も差があるので、空きがあるならツーリストCのほうがおすすめです。ただし、ツーリストCは超人気の部屋になっています。

以下ではツーリストAを紹介していますが、ツーリストCも構造は変わりません。

ツーリストA区画の通路両脇にベッドが並びます。

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ベッドは2段式ですが、昔のはしごが掛かっているタイプではなく、階段式で、かつ、上段と下段の入口が互い違いになったタイプとなっています。

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上の画像が上段、下が下段。

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階段がない分、下段ベッドの方が通路からベッドに入る上下方向のスペースが広くなっています。
上段ベッドの方は階段を明るい色調にし、階段途中に照明をつけることで下段と比べた狭さを抑える工夫がされています。

どちらもベッド脇に大荷物を収納できるスペースがあります。

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備品は、枕とシーツ、キルケット(ツーリストCは毛布)。
船のベッドには、プライベートを確保するためのカーテンが、ここのフェリー会社の従来船では横引きカーテンだったものが縦引きのロールカーテンに変わっています。

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横引きカーテンだと、ベッド室内が暑いときは、少しカーテンを開けて温度調整ができますが、暑い空気は上に滞るため、縦引きだとそれが難しくなくなります。

これに対処するためか、足元側の壁に通風口が新たに設けられています。
中央のつまみをひねって吹き出し口の開き具合を調整し、風量を調整する仕組み。

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ベッドルーム内には小荷物が置ける棚、服や荷物が掛けられる折りたたみ式のフックが設置されています。
棚は入浴で濡れたタオルを干すのにも使えそう。

昔の2等寝台の2段ベッドと比べて横方向の開口部を狭くし、ベッドから転がり落ちる心配がなくなったため、ベッド脇の手すりがなくなっています。その代わりに壁に寝起きの補助用の手すりが。

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枕元の方の壁には照明が備わります。
従来設備だと蛍光灯だったものが、LED式に変わっています。

照明の基部には電源コンセントが1つ付いています。
「携帯電話専用」との記載があるので、消費電力の小さいものの利用に限られるようですが、手元でスマホ等の充電ができるのは便利。

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さらに、照明の下には小荷物を収納できる棚が。
ベッド内からでないと出し入れができないので、就寝時に小荷物を置く際に安心度が高いです。よく考えて改良された箇所だと思います。