さらに国道40号線を北上し、下沼湧水に立ち寄り。
1954年から自噴しているもので、正式名称は「湧水サロベツ権左衛門」…ヘンな名前。

ググってみると、この付近の地主だった山田権左衛門の本宅にあったもののようです。
とっても冷たい水が勢いよく出ていました。

近くにあるJR北海道宗谷本線の秘境駅「下沼駅」。
平日の1日平均乗降客数が1人にも満たないという無人駅です。

駅が無人化された翌年の1985年に、貨物列車の車掌車をリサイクルして作った駅舎となっています。
駅舎に描かれているのは、幌延町が制作したイメージキャラクター「ぬまひきょん」。

この駅に住みつき、誰も見ていない間にこっそりと動き出し、誰かが来るとさっと隠れてしまう妖怪。
昨年の6月にボロボロだった駅舎がお色直しされて、この姿になったのだそうです。

少し西に進み、利尻サロベツ国立公園のパンケ沼へ。
アイヌ語でパンケは「下の」を意味します。
下沼駅の駅名の由来はこの沼から付いたものです。

写真ではうまく伝えられませんが、大きいです。
沼というより湖って感じ…ん?沼と湖の違いって…

調べてみると、池は人工のもので湖と沼は自然にできたもの。
そして、水深が5~10mを境として浅いものが沼で、深いものが湖なのだそうです。

パンケ沼は、水深1.8mと浅いのですが、面積は3.5平方キロメートルもあります。
なので湖じゃなくて沼なのですね。

展望台の南北にそれぞれ木道が整備されていて、湿原の中を約15分かけて歩くことができます。

ただ、補修はされているものの、木道の状態があまりよろしくないので、踏み抜いたりまではしないとは思いますが、歩くときには注意した方がよさそうです。

パンケ沼の南にある長沼の横を通って幌延ビジターセンター方面へ。
ビジターセンターと道路を挟んだ反対側に展望台を見つけ立ち寄り。

天気はいまいちだったのですが、せっかくなので登ってみました。
高さ25mの展望台で周囲を遮るもはないため、360度の眺望を楽しめます。
ただし、階段両脇の柵の間から地面が見えるし、風が吹くと展望台で揺れるので、高いところが苦手な人にはちょっと厳しいかもしれません。

北方向の眺め。細長い長沼、ビジターセンターから続く木道が見えます。
地平線近くにはパンケ沼も。

北西方向の眺め。幌延ビジターセンターの後ろ、海の向こうにうっすらと利尻富士が見えます。

南西方向の眺め。
海岸沿いの約3kmにわたって28基の風車が一列に並ぶオトンルイ風力発電所が見えます。

この付近の上空は雲に覆われていますが、北のほうは青空が見えるのでこの先に期待。

(つづく)

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