地球深部探査船「ちきゅう」は、深海の海底を掘って地球深部の様子を調べる探査船。
2005年に完成した海洋研究開発機構(JAMSTEC)の船で、全長200m、全幅38mあり、海底から7000mの深さまでの地層を採取することができます。


船体中央部にそびえ立つ、特徴的な大きなやぐらは「デリック」と呼ばれ、船底から130mもの高さがあります。
ここに穴を掘るパイプを吊して、採取したい所まで回転させて掘り進み、そこから先は掘り進みながらドリルパイプの中に地層を採取していきます。



ドリルパイプの先端に付ける掘削刃(ビット)には、地下に掘り進めるための掘削用ビットと地層を掘り抜くための特殊用途ビット(コアビット)があり、さらに地層の硬さによって数種類が使い分けられます。



回収された「コア」と呼ばれる柱状の地質試料は、コアカッティングエリアで1.5mずつにカットされた後、船内の研究区画(ラボ)に運ばれ分析されます。





船底には360度回転できるスクリュー「アジマススラスタ」が6基備わります。
これとサイドスラスタ1基、自動船位保持システム(DPS)を使って、風や波、潮の流れで揺れる海の上でも船の位置を保った状態で海底を掘ることができます。



操舵室(ブリッジ)見学。



ブリッジ横の外部甲板から望む富士山。。
頭上に映り込んでいるのはヘリコプターデッキで、掘削中は長い期間同じ位置にとどまるため、要員の交代はヘリコプターを使って行われるのだそうです。



船内見学終了。



ちきゅうの近くで休んでいたカモメ達。
球状のブイなので一羽しかとまれないからなのですが、等間隔に整列して並んでいるように見えます。