「やきとり弁当」と聞くと、たいていの人は串刺しにした鶏肉とネギにタレをつけて焼いたものがご飯の上に乗っている弁当をイメージするでしょう。
しかし、ここで紹介するのは鶏肉ではなく豚肉が使われたものです。

北海道南部の道南地方では、一般的に豚肉を焼いたものを「やきとり」と呼びます。
では、鶏肉を焼いたものは?というと「鶏肉のやきとり」と呼ぶのだそうです。

このやきとり弁当を売っているのは、函館を中心に店舗を持つコンビニエンスストア「ハセガワストア」で、現在では函館のご当地グルメの一つとなっています。

やきとり弁当2  

やきとり弁当は40年以上も続く定番メニューで、大きさが大、中、小、特大の4種類。
味付けは、塩胡椒とタレ、塩だれだったものにうま辛、みそだれが追加され、現在は5種類となっています。

やきとり弁当3

やきとり弁当は、根室市にあるコンビニエンスストアチェーン「タイエー」でも販売されています。
なぜかというと、タイエーは、函館のハセガワストアからのれん分けしたコンビニなのです。

やきとり弁当4

ハセガワストアとの見分け方は蓋。
蓋に描かれたブタが持つ団扇の文字がタイエーは「T」、本家ハセガワストアのほうは「H」となっているのです。

やきとり弁当5

どちらの店の弁当も蓋以外の見た目は同じようですが、実は少し違います。
やきとりをコンロで焼き上げる際に、スプレーで吹きかける隠し味をハセガワストアでは函館ワインを、タイエーは十勝ワインを使っているのです。わかる人には味の違いが感じられるかもしれません。

やきとり弁当6

各店舗には、カウンターに炉があり、注文を受けてから肉を焼き始めるので、いつ行っても出来たてものが食べられます。(2004年記、2019年、2020年追記)


※2004年にハセガワストアが、セイコーマートと資本・業務提携を結んだことにより、一部のセイコーマートでもやきとり弁当が販売されるようになりました。(2004年追記)

※セイコーマートでのやきとり弁当の販売は、2012年頃に終了しました。(2019年追記)