敏音知(ピンネシリ)岳は、中頓別町にある標高704mの山で、登山道が整備されている山としては、北海道の最も北に位置します。ピンネシリはアイヌ語で「男山」を表し、対になるように近くには「女山」の意の松音知(マチネシリ)岳があります。

敏音尻岳13

登山口があるのは、道の駅「ピンネシリ」裏手。
施設には登山用のパンフレットや登山情報が掲示されているので寄ってみると参考情報が得られます。

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前半は整備された平坦な道が続きます。
トドマツの林の中を歩き、

敏音尻岳03

日本有数の巨木「森の巨人たち百選」の一つである「千本シナ」は、1カ所から10本もの株が生えているのが特徴。

敏音尻岳04

熊笹が登山道を覆っている所を足でかき分けるようにして進んでいると、どこからか獣臭が。
道の駅の掲示板にあったヒグマ目撃地点もこの付近…熊除け鈴の音が大きく鳴るように歩きます。

敏音尻岳05

中間地点の紅葉の滝を過ぎると、山頂までジグザグ状の登山道に続き、山頂に近づくにつれてジグザグの直線部分が次第に短くなっていきます。

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途中にある奇岩「軍艦岩」。
梯子が掛けられていて上に登ることもできます。


敏音尻岳07

ここから先は尾根づたいに進みます。
傾斜が急になるとともに、視界が開けてきます。

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山頂手前の急な登りには、補助用のロープが張られています。

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山頂に到着。

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山頂からは西にサロベツ原野、その向こうの日本海に利尻岳、東にはオホーツク海、北に宗谷丘陵と360度の景色が楽しめます。天候条件の良いときには利尻岳の向こうにサハリンが見えることもあるとか。

東方向。中頓別町の市街とオホーツク海、左に細くクッチャロ湖。

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西(日本海)方向。うっすらと利尻岳が見えます。

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南方向に見えるのは函岳。

敏音尻岳13

この山は、標高がそれほど高くないため気軽に登れ、それでいて景色も楽しめ、さらに登山口のある道の駅向かいには温泉があって下山後は疲れを癒せるという、登山に良い条件が揃っているので、ふだん山登りをしない人にもおすすめできます。(2006年登頂、登り:1時間30分、下り:1時間30分)