別記事「通い続けたカレー屋 ちゅっぷ」のカレー屋での数年続いた疑問が解決し、とてもすっきりした気分でその店を出ると、一緒に食事を摂っていた近所の民宿のオーナーが「実は、ここの駐車場に謎の看板があるんだけど」と。
指差された方向にある看板には「走るあん摩さん」の文字が。

走るあん摩さん2 

とりあえず、タウンページに何か情報が載っていないか調べてみましたが、該当する電話番号は載っていません。タウンページに載せられないような怪しいあん摩を行っているのか!? あれこれ考えても仕方ないので、思い切って看板に書かれている電話番号に電話してみることに。

何回かの呼び出し音のあと出てきたのはやや年配の女性の声。一般のあん摩と何が違うのか尋ねたところ、その女性は「旦那様が足で挟んで走るのです」と。意味不明な回答…それ以上は何も聞くことができず電話を切ってしまいました。

民宿に戻り、宿のオーナーや同泊した人達に話してみたところ、「走ってやってくる出張あん摩」「体の上に乗ってマラソンするように足で踏んで治療する」「足で挟んで引きずりまわす荒治療」等、様々な説は出たものの、解決に結びつくような現実的なものはありません。

旅から戻った私に、宿で同泊した人から情報が入りました。看板が置いてあるカレー屋さんが何か知っているらしいとのこと。再び調査すべく渡道することに。

カレー屋さんに行って尋ねてみると解決。
「走るあん摩さん」の名前はあん摩師がマラソン選手だからだそうです。平日は本業の仕事を、そして休日はマラソン大会に出場しているため、なかなかあん摩の営業できないのだとか。特に気になっていたあん摩のほうは、普通の方法でするとのことでした。最初にこの店で聞いておけば良かった…。

走るあん摩さんの自宅はこの近所にあるとのことなので行ってみることに。
カレー屋の話では「店の横の道を入って左に曲がった信号のところの家」とのこと。小さな集落に信号なんてなかったはず…と思いながら行ってみると「走るあん摩さん」の看板が。

走るあん摩さん3

家の庭には、何故か提灯がぶらさがっています。そして屋根には信号機。カレー屋の人が言っていた信号とはこのことだったようです。

訪問時は信号機は動いていませんでしたが、もしかすると、営業時間中は、待ち時間なしで施術を受けられる時は「青」、混んでいるときは「黄」みたいに点灯しているのかもしれません。(2002年訪問)