摩周湖は、阿寒摩周国立公園内にある湖の一つで、ロシアのバイカル湖に次いで世界で2番目に透明度が高く、吸い込まれるような青さが特徴の湖です。

火山活動によってできた窪地に水が溜まってできた湖(カルデラ湖)で、湖の周囲長19.8km、最大水深211m。流れ込む川も流れ出す川はなく、切り立った崖に囲まれ、外からの影響を受けにくいことが世界屈指の透明度を作り出しています。そして、この透明度と湖の深さが独特の青さを出しているのだそうです。

湖の中央にある丸い島は、カムイッシュ島と呼ばれる島で、見た目は小さいですが、湖に浸かる高さ数百mの火山の頂上部が、約30mほど湖面上に出ているものです。氷山の一角ならぬ、火山の一角ですね。

摩周湖2  

湖を囲むように立つ、高さ数百mの断崖の縁には、所々に湖を眺められる展望台があります。

摩周第1展望台

摩周湖を望む展望台の中では最もポピュラーな場所。大きな駐車場に食堂や土産物屋もあるレストハウス、トイレがあるため、観光バスの立ち寄りも多く、常に観光客で賑わいます。しかし、レストハウスの屋上が広い展望デッキとなっているので、人が多くても並ばないと摩周湖が見えないなんてことはありません。湖の南西部にあるので記念写真撮影の際に逆光になりにくいのも良いところ。

第1展望台のみ、駐車料金が必要となります(普通車500円、バイク200円)。駐車券は、近くの硫黄山駐車場との共通券になっているので、ここへ来たのなら、硫黄山のほうも是非立ち寄りを。

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摩周第3展望台

摩周湖西部にある展望台で、標高670mと摩周湖を望む展望台の中では最も高い位置にあります。道路脇に乗用車が止められる駐車スペースがあるのみで、レストハウスやトイレはなく、観光バスも来ないため観光客もまばら。摩周湖をゆっくり眺めることができます。湖のほうに目が行きがちですが、反対側の硫黄山方向の眺めも良く、天候条件が良いと雲海を見ることができます。

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裏摩周展望台

清里町と中標津町との町境にある展望台で、弟子屈町にある第1展望台や第3展望台の反対側になることから「裏摩周展望台」と呼ばれています。
弟子屈町側の展望台(第1展望台:683m、第2展望台:701m)よりも標高が低い(585m)ため、霧の発生が少なく、観光ルートからも外れているため、訪れる人が少ないのが特徴。

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摩周第2展望台

第1展望台、第3展望台があるのに、第2展望台はないのはなぜ?
かつては第2展望台もありました。1934年に阿寒・川湯近辺が阿寒国立公園に指定されたことに伴い、摩周第1展望台へも大勢の観光客が押し寄せることになりました。そこで、観光客の分散を目的として、第2、第3展望台の整備が進められました。しかし、第2展望台付近の傾斜が急で険しい崖が続くことから途中断念。幻の展望台となりました。

道路から湖への歩道はありませんが、第2展望台があった場所へは今も行くことができます。
ここから撮影された摩周湖の写真は、ポスター等の観光写真用に使われることもあるそうです。

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その他の展望台

「道路からわずか16歩で行ける展望台」とガイドブックで紹介されていたので、行って歩数を試しに数えてみたら、本当に道路から16歩で湖が見えました。周辺には車やバイクを置く場所もありませんし、他の展望台より特に眺めが良いわけでもないのでおすすめはしません。

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